投資信託を手数料無料で別の証券会社に移動できたので解説する
これまでSBI証券にて保有していた投資信託を楽天証券に移動させることにしました。
方法によって手数料が変わってしまうためよく確認する必要がありますが、私の場合は無料で投資信託を移動できたためその理由を解説したいと思います。
SBI証券や楽天証券以外の会社の場合でも考え方は同じなので参考にしてください。
投資信託は楽天証券での購入がおすすめ
以前の記事で書きましたが、投資信託の積立購入をする場合は楽天証券がおすすめです。
私も保有する投資信託を楽天証券に移すことにしました。
投資信託を移動させる方法として「移管」という方法と「売却してから再度購入」という2通りの方法があります。
移管にかかる手数料
SBI証券のよくあるご質問のページに投資信託の移管に関するQ&Aがあります。
これを見ると他社からSBI証券に投資信託を入庫する場合は手数料はかかりませんが、SBI証券から他社に出庫する場合は1回1銘柄につき3240円(税込)の手数料がかかるそうです。
引用:他社に投資信託を出庫する際に手数料はかかりますか?|よくあるご質問Q&...
他の証券会社でも大抵この仕組みは同じで、他社からの入庫は手数料無料、他社への出庫は手数料が発生するようです。
ちなみに楽天証券でも手数料額は同じく3240円(税込)でした。
また1回1銘柄につき3240円かかることに注意してください。
無駄に数回に分けて出庫したり、複数銘柄を出庫する場合は手数料が積もり重なっていきます。
売却&再購入した場合の手数料
現在保有している投資信託を一度売却し、別の証券会社にて同銘柄を再購入した場合を考えます。
現在保有している銘柄が移動させた先の証券会社で扱っていない場合は、必然的にこちらの方法を取ることになります。
投資信託を売却&再購入する場合の手順は以下のようになります。
1. 保有している投資信託を売却
⇒売却手数料&利益に対する課税
2. 売却金額を証券口座から銀行口座に出金
⇒手数料無料
3. 銀行口座から再購入先の証券口座に入金
⇒手数料無料
4. 投資信託を購入
⇒買付手数料
つまり投資信託を売却するときと購入するときに手数料や税金が発生します。
これらの手数料や税金の合計額と移管手数料(1回1銘柄あたり3240円)を比較してどちらの方法を選ぶか決めるのです。
売却&再購入でかかる手数料や税金は投資信託の銘柄や現在の利益によって変わってくるのですが、おそらく一番大きなウェイトを占めるのは「利益に対する課税」になるでしょう。
売却手数料や買付手数料は投資信託の売却金額や購入金額全体に対して、1%以下程度でしょう。(変に手数料の高い銘柄で無ければ)
一方、利益に対する課税は現在の運用利益に対して20.315%の税金がかかります。
もし投資信託を保有していた口座がNISA口座であれば、この20.315%の税金は支払う必要が無くなります。
ただしNISA口座が作れるのは1つの証券会社に限られます。
投資信託を移した先の証券会社でもNISA口座を利用したいのであれば、NISA口座を移す手続きが必要になります。
売却&再購入の場合のメリット
手数料以外の観点で考えた場合、売却&再購入にはメリットがあります。
それは投資信託の銘柄の再選定ができるということです。
投資信託を毎月積立で購入している人にとっては再選定できる良いチャンスです。
投資信託は毎年新しい商品が出てきており、自分の趣向にあった銘柄やもっと手数料が小さい銘柄に変更することができます。
また銘柄を変えるつもりが無くても、自分の保有する銘柄の割合を再調整する「リバランス」ができます。
私の場合は3年に1度くらいはリバランスしていますが、その場合は金額が想定より大きくなった銘柄を売却し、他の銘柄を購入するという手順になります。
どうせ売却&再購入するのであれば、リバランスも一緒にやってしまうと良いかと思います。
私の場合
私がSBI証券にて現在保有していた投資信託の銘柄と割合は以下のようになります。
3年近く積立購入していたので多少バランスが崩れていますが、だいたいはこのくらいのバランスで購入していました。
・国内債券:23%
三井住友・日本債券インデックス・ファンド
・国内株式:19.9%
ニッセイ日経225インデックスファンド
・海外株式:46.6%
ニッセイ外国株式インデックスファンド
・国内REIT:10.4%
ニッセイJリートインデックスファンド
私はこれまでSBI証券のNISA口座で以下の銘柄を保有していました。
また買付手数料無料(ノーロード)のインデックスファンドばかり購入していましたので売却手数料は全て無料ですし、再度購入する場合も同じくノーロードの銘柄を購入するつもりなので買付手数料は無料です。
よって私の場合は「売却&再購入」の方法で移動させれば、売却手数料も利益に対する課税も買付手数料も全て無料でできることがわかりました。
せっかくの機会なのでリバランスはもちろん、購入する銘柄も見直しをすることにしました。
次は楽天証券で以下のような割合で購入することを決めました。
・国内株式:25%
たわらノーロード 日経225
・海外株式:60%
ニッセイ外国株式インデックスファンド
・海外REIT:15%
たわらノーロード 先進国リート
国内債券の購入を止め、国内REITから海外REITに変更しました。
また手数料(信託報酬)や直近3年間の成績なども考慮して銘柄を再選定しました。
国内債券を止めた理由ですが、私は国内債券はあくまでもリスクを抑える目的で購入していました。
しかしリスクを抑えるのが目的ならば債券よりも使いやすい現金で持っていた方がよいと考えたためです。
楽天銀行なら楽天証券と連携すると普通預金でも金利が0.1%になるため、楽天銀行に置いておけばいいと判断しました。
まとめ
証券会社から別の証券会社に投資信託を移動させる方法には「移管」と「売却&再購入」の2通りがあります。
売却&再購入の場合は一緒に保有銘柄のリバランスや銘柄の再選定ができるというメリットもあります。
私のようにNISA口座を持ち、ノーロードインデックスファンドを保有している人なら、売却&再購入することで無料で投資信託を移動できました。